七五三とは?

七五三祝いに来た親子

七五三は、もともと氏神様にお子さまの成長を感謝して加護を祈る儀式でした。けれども最近では感謝したり加護を祈るのは神様のみならず仏様やご先祖様など多様化してきました。しきたりにこだわらず、自分達が感謝と加護を祈りたいところに参拝するといいでしょう。

神社で七五三参りをする場合の作法と流れの知識

手水舎で水を汲む手

神社に参拝すると決めたら、お参りする作法と流れはどのようになっているのでしょうか?

  1. (1)神社の敷地内に入ったら静かにするようにしてください。参道を歩くときは真ん中を避けて、端の方をゆっくりと歩いてください。真ん中は神様が通るので開けておくのが決まりです。
  2. (2)鳥居の前にきたら一度止まります。服装を整えて、背筋をピンと伸ばして一礼をしましょう。鳥居から先の場所は神様の領域になります。厳かな気持ちを持って進んでください。
  3. (3)手水舎(ちょうずや)で手と口を清めたあと、本殿に進みましょう。本殿に到着したら軽く会釈をしてお賽銭を入れます。「二礼・二拍手・一礼」の作法でお参りをしましょう。
  4. (4)帰りも来た時と同じように参道の端の方を静かに歩いて戻ります。鳥居のところに来たら振り返ります。もう一度、一礼をして帰るようにしてください。

神社で七五三のご祈祷を受ける場合に準備しておきたいこととは?

ご祈祷を受ける場合はご祝儀袋を準備しましょう。表には「初穂料」とか「玉串料」と書いて、下側にお子さまの名前を書きます。七五三の当日には、神社の受付で必要事項を指定の用紙に記入します。神社の担当者へご祝儀袋を渡しましょう。

ご祈祷の流れは神社によって違います。ご祈祷中の作法に関しては、その都度、丁寧に説明してくれますから心配することはありません。

お寺で七五三参りをする場合の作法と流れの知識

七五三で写真を撮る親子

お寺で七五三をする場合は、参拝したいお寺に七五三の参拝ができるかどうか、日程を確認することからはじめます。大きなお寺の場合は予約をしなくてもお参りできます。しかし、日にちによって行事が入ってできないこともありますので、事前に問合せしておくほうがいいでしょう。

お寺で七五三をする場合のお参りの作法と流れ

  1. (1)山門前に着いたら一礼し合掌します。山門に敷居がある場合は、踏んだりしないで、またぐように注意してください。
  2. (2)手水場があれば、神社でするように口と手を清めるようにします。
  3. (3)お寺の本堂の近くに、お線香を焚く香炉があります。お線香を焚いて、その煙を身体に当てて清めるようにしましょう。
  4. (4)ろうそくを灯すところがあれば、しちらに蝋燭を捧げます。仏様にお喜びいただけるでしょう。
  5. (5)本堂でお賽銭を入れて両手を合わせます。頭を下げて静かにお祈りをします。神社と違って拍手を打たないように注意してください。

お寺で七五三のご祈祷を受ける場合の準備とは?

ご祈祷をしてもらう場合は神社でする場合と同じようにご祝儀袋を用意します。このときの表書きは「御布施」と書きます。お子さまの名前は御布施を記入した下側に書いてください。

七五三の当日は、受付で必要事項を記入します。ご祝儀袋を一緒にお寺の担当者に渡し案内を待ちましょう。

七五三の参拝先の選び方と注意するポイントとは?

お宮参りに来たカップル

七五三の参拝先を選ぶ場合のポイントをまとめておきましょう。

  • お子さまの成長を感謝したい参拝先を選びましょう
  • ご家族にご縁がある場所や思い出の場所だと喜びもますでしょう
  • 参拝する場合に行きやすさやお子さまにも無理がないかを確認しましょう。
    (着物で七五三をする場合は長時間の移動だと子供が疲れてしまいます)
  • 参拝者全員が納得できる参拝先を選びましょう

事前に参拝先を相談するようにしておけば、参加者全員が楽しめる七五三参りになります。特にご両親や義両親を招く場合は要注意。当然、神社に参拝するだろう……そんな風に思っている場合が多いです。神社以外で七五三参りをするならば、あらかじめ連絡して納得してもらうようにしておくと安心できます。

キリスト教徒ならば教会でも七五三のお参りができるのでしょうか?

教会の中

七五三の参拝先として「神社」と「お寺」の場合を説明しました。しかし、キリスト教徒ならば教会へ感謝の気持ちを伝えたいのではないでしょうか。そんな場合は、教会での七五三の礼拝を検討してみる方法もあります。どこの教会でも対応してくれるとは限りませんが、一度相談してみるといいでしょう。

一般向けではなくて、教会員向けになっています。ご自分が会員になっている教会に問合せしてみるといいでしょう。教会でも最近は千歳飴をもらえたりします。

お宮参りとは?

手水舎

赤ちゃんが誕生したら、今までの暮らしではなかったイベントが次々にやってきます。生まれた直後は「お七夜」から「命名式」があります。出産して1か月後になりますと、「床上げ」があります。そして、大きなイベントである「お宮参り」があります。

お宮参りは赤ちゃんが生まれて、はじめて神社にお参りをする……そんな日本の伝統的な行事になっています。その土地の守り神に、赤ちゃんの健やかな健康をお願いする意味を持っているのです。

お宮参りをする理由とは?

昔は、出産するときに血の忌みがあるとされていました。それを祓う忌明けの儀式として執り行われていたのです。そして、土地の氏神様の氏子として祝福を受ける儀式です。今では氏子のような風習は少なくなっていますね。

現在では、神様にお子さまの誕生を報告するとともに、健康と成長をお願いする儀式になっているのです。そういった時代により、お宮参りのそのものの理由が変わってきています。土地の産土(うぶすな)神社にお参りする習慣はほとんどなくなっています。それほど、こだわることなく好きな神社へのお参りが一般化しています。

お宮参りのマナーの基礎知識

神社を歩く着物の女性

伝統行事であるお宮参りは、お住まいの地域によってマナーやしきたりがあります。ここで紹介するのは一般的なものだけをピックアップしています。

お宮参りに行く時期は?

男の子……生後31日から32日目

女の子……生後32日から33日目

これも地域によって違っており、京都の場合は早くお嫁に行けるように女の子の方が時期が早くなっています。
こういった部分も時代とともに厳密ではなくなっています。おおよそ生まれてから1か月程度と考えておけばいいでしょう。

日付に関してもお休みが取れる時期もあるでしょうし、お子さまや母親の健康状態もあります。無理のないタイミングですればいいですね。赤ちゃんの健康をいの一番に考えてあげたいので、1ヶ月検診を終えてからが理想です。寒い地域では冷え込む時期をさけて、温かくなってからお宮参りをする事例もあります。

最近は異常気象で夏場は40度を超える場合もあります。正装をしている母親や赤ちゃんへの体調への影響が大きいです。健康を損なわないように極端な気温の日は避けるほうがいいです。祖父母と一緒にする場合は各ご家庭の都合にあわせて柔軟に時期を決める場合も増えています。日取りに関しても大安が良いとか、仏滅が悪いなんて気にすることもないです。

赤ちゃんと両親の服装に関しては、どういったマナーがあるのでしょうか?

まずは赤ちゃんの服装です。
男の子の場合は、松や鷹や鶴の熨斗目模様の羽二重の紋付が定番になっており、女の子の場合は、手鞠や花や羽子板が染められた友禅縮緬が正式な祝い着です。赤ちゃんで着ることができませんから、麻の葉模様のネルやガーゼの肌着をまず着せます。フードとよだれかけをつけて、その上に祝い着をかけるイメージです。

祝い着には縁起物をつけるのがしきたりになっており、デンデン太鼓、犬張子、お守り袋、扇子の4点がワンセットの定番です。祝い着は実家から贈られる習慣があり、お値段は5万円から10万円が相場。最近は購入するのではなくてレンタル衣装をするほうが多いです。

写真スタジオのお宮参り撮影プランを利用する場合も多いです。祝い着はとっても高価ですが七五三の祝い着としても使えます。しかし、袖の直し・肩上げ・腰上げ・襦袢のつけ袖の取外しなどがあります。最近では着物を着る機会もあり、こういった手直しができる人のほうが少ないでしょう。専門のお直し屋に依頼するのが一般的です。男の子の場合は、これに袴を揃えればOKです。

父親の場合はスーツが一般的で、母親の場合は江戸褄模様の黒留袖が正装とされていました。いまでは無地の一つ紋とか色留袖の略式で十分でしょう。ヘアスタイルは着物にふさわしいアップがいいです。フォーマルな洋装でもいいのですが華美にならないようにしてください。露出の多い服装はNGです。

出産後の体型の変化や体調の面から洋装を選ぶ場合が多いですね。洋装でも和装でも主役は赤ちゃんです。祝い着と色が被ったりしないように気配りをしてください。参加者全員が揃っての記念写真をします。ドレスコードを合わせておくといいでしょう。赤ちゃんを抱くのは婚家側の祖母とされています。これは産後の忌を避ける忌みから来ている風習です。今はそれほど意識することもありません。ご家族の都合を考慮して判断すればいいでしょう。

お宮参りが終わったら親戚やご近所に挨拶回りをするしきたりがありましたが、これも現在では厳密ではありません。母親と赤ちゃんの体調を優先して判断すればいいです。

お宮参りに行く前に事前に確認しえときたいポイントとは?

伏見稲荷大社の鳥居

お祓いを受けて祝詞を上げてもらうならば社務所に問合せしておきましょう。結婚式が被っているとできない場合もあります。お参りとお賽銭だけで済ますならば連絡は不要です。

神社の入口である手水舎(ちょうずや)で手と口を清めます。社殿へ進みお賽銭を上げます。鈴を鳴らし参拝します。一般的なお参りである「二礼・二拍手・一礼」です。

玉串料の確認をしましょう。

玉串料・初穂料……お宮参りで祈祷してもらう場合の料金のこと
神社によっては料金が決まっている場合もあります。社務所に予約する場合に確認しておくといいです。祈祷料金が決まっていない場合は任意の金額です。

相場としては5,000円から10,000円です。白い封筒か、のしなしの祝儀袋に入れてわたします。表書きは上段に玉串料または初穂料・下段は赤ちゃんの姓名を記入します。

神社によっては祈祷中の撮影が禁止になっている場合もあります。写真スタジオで撮影する場合はお宮参りの前にするか後にするかを決めておきましょう。

お宮参りをしたあとの食事

最近では、お食い初めを一緒にする場合も多いです。本当は百日祝いで生後100日にする儀式です。赤ちゃんが一生食べ物に困らないように願います。外で食事する場合はお宮参りのお祝いだと言っておきましょう。

まとめ

竹林の中を歩く人々

いかがでしたでしょうか?

七五三・お宮参りなど、お子さまのイベントに関する基礎知識をご紹介しました。七五三は神社とお寺によって違いがあるのを理解できたでしょう。赤ちゃんが生まれたら、お宮参りがあります。産後の1か月は「床上げ」があり「お宮参り」が来ます。どんな由来や意味があるのかも理解できましたよね。

時代や信仰が異なっても、お子さまの健康や健やかな成長を願う親の気持ちは同じです。無事にお宮参りや七五三を迎えられたことに感謝をしましょう。親戚・知人とお祝いをしながら記念写真を撮影したり食事などのイベントを楽しむといいでしょう。